前回までのコラムで、目標達成のコーチングについての概要を書いてきました。
今回から数回に分けて、私のもう一つの仕事である「株式トレード」の講師をしていて
感じることをお伝えしていこうと思います。
(目標達成のコーチングについての記事はこちらです。)
併せておすすめ
西やんがトレードを学んでいった道のり
このコラムが役に立つ人
・株式トレードを始めたいと思っている人
・株式トレードを始めたが、利益を得られていない人
・含み損を抱えていて、損切りが出来なくて悩んでいる人
こんな方のお役に立てればと思います。
なぜトレードをするのですか?
まず、なぜ株式トレードをしようと思ったのでしょうか?
自分の仕事以外にトレードをすることで、資産を増やしたい、といったことだと思います。
特に長期投資以外に、短期での売買で利益を上げようと思っている方は、一刻も早く利益を得たい
という気持ちが強いと思います。
確かに株式トレードはFXや仮想通貨に比べると、レバレッジもそれほど高くないので、
しっかりした資金管理をして、チャートの動きをしっかり学べば、利益を出せるトレーダーになる
可能性は高いと思います。
しかし個人計の信用取引口座の損益は常に10%以上マイナスですし、個人トレーダーの
70〜80%の方は資金を減らしているという現実があります。
闇雲にトレードしても利益は出せない、ということだけは確かです。
もう一度、トレードを始めた時のモチベーションを考えてください。
それは「利益を得たい」ということでした。利益が出ていないのであれば、
一旦立ち止まって、どうするのかを考える必要があります。
負けないトレーダーになるには?
私はトレードスクールで入塾直後の方向けの初級講座の講師をしています。
最初にお伝えしていることは「負けないトレーダーになってください」ということです。
「勝つ」トレーダーではなく、「負けない」トレーダーです。
同じことを言っているようで、その中身は全く違います。
「勝つ」ことはスポーツの試合での勝利のように、一瞬のことだと思います。
勝利すれば、そこで終わってしまうものだと思います。
「負けない」と決めると、その努力は一生続けていくことになります。
トレードは勝って高揚するものではなく、淡々と進めていかないと成功を
続けることはできません。
他の人が大きな利益を出したことに気持ちを動かされるのは、よくないことです。
その気持ちは、トレードに焦りを生み出し、正しい判断ができなくなります。
また、大きなリスクをとって利益を得たとしても、変な興奮を覚えてしまい、
よりリスクをとるトレードを行なうようになります。
いずれにしても、いつか大きな損失を出してしまう可能性が高くなってしまいます。
トレードを「一生続けていくもの」と考え、うまくいかなくなった時は立ち止まって
原因を確かめ、対策を打つことが大切です。
ピンチの抜け出し方を身につけていますか?
入塾直後の受講生に「何を学びたいか?」を聞くと、一番多い項目は
「含み損を抱えていて、損切りすることができない、どうしたら損切りできるのか?」
ということです。
ここに対して、「絶対に損切りしてしまいなさい。」ということは、
簡潔で、間違いのない答えです。
しかし「なぜ、含み損を抱えたのか?」「どうして損切りできなかったのか?」
ということを理解して、また同じ場面が起きた時に対応できる力をつけることも
重要だと思います。
私は、このような時にも前述した「メンタルコーチング」の手法で、
ピンチの切り抜け方をコーチすることがあります。
概要を述べると
・含み損を持っている建玉の一部を損切りする。
(こうすることで、頭の中に考えるスペースを作る)
・全部または一部の反対玉を立てて両建てする。
(冷静に銘柄と対峙する時間的な余裕を作る)
・利益が出た方の玉と、損が出ている玉を合わせて決済して、建玉を縮小していく。
(火事を鎮火させていくようなイメージ)
・トレード終了後は、何が悪かったかをしっかり検証する。
(火事の現場検証のようなものです)
火事と一緒で、「初期消火」「再発防止」が大切です。
しかし、火事にびっくりして一人では対応できません。
119番して消防車を呼ぶでしょう。
しかし、トレードはほとんど一人で行っており、突然起きる火事のような
トレード上の緊急事態にも一人で対応していかなければなりません。
その時に身動きが取れなくなって、燃え広がってしまう(トレードでは損失を増やしてしまう)
ことが多いと思います。
対応方法は個別に違いますが、まずは延焼を食い止めるような方法も身につけて
おくことで、動き出す気持ちのハードルが低くなり、対応が早くなります。
そして次はわずかな損切りで対応できるように成長できると思います。
次回は、この「メンタルコーチング」を活用した、トレードでのピンチ脱出法を
さらに詳しく紹介していきたいと思います。
続き 株式トレードのピンチ脱出法(損切りか両建てか?)を読む
#株式トレード,#損切り,#ピンチ脱出
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